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2010年12月5日日曜日

報告!まるゼミ・プレゼンテーション!

前回にご案内していましたアップルストア銀座でのまるゼミ「住空間デザイン・プレゼンテーション」。予定通りに実施してまいりました。

日曜の18時少し前に、会場建物前にてメンバーと落ち合い、いざ入場。この時間帯、アップルストア1階のショールームはクリスマス前ってこともあるためか多くのお客さんで賑わってました。人をかき分け奥のエレベーターに乗り込みプレゼンテーション会場となる3階へ。
スタッフの方と相談しながら、ステージエリアの椅子やマイクのセッティング。そして各自で持参したプレゼンテーションデータをストア側の機器に入力。このような場面で「え~動画が動かない~」とかのアクシデントはツキモノ。今回は私マン・マルも作品制作にあたっての説明をせねばならず、学生メンバーと一緒に並んでデータチェックです。アップルストアのスタッフの方に、冷静に迅速に対応いただいて、定刻10分前にはスタンバイOKとなりました。

専攻担任の総合司会で開会し、早速に私より、説明プレゼンテーション。続いて今回の住宅コンペティションのクライアント役を引き受けてくださった漫画家すねやかずみ先生より、要望リクエスト内容の概要を提示。そしていよいよ学生メンバー5名が1人3分の速攻プレゼンテーションを披露しました。当作品は前期のゼミ課題ですが、この日のために、さらにブラッシュアップされた内容になっていたと思います。CGで攻めたり、いや模型写真をこれでもかと載せたり、手描きスケッチでソフトに迫ったり、とプレゼンテーションにも個性が出ていて飽きなかったです。

後半は私マン・マルが進行役を務めての「フリーディスカッション」。インテリアデザイン専攻で指導されている建築家やデザイナーの先生方を交え5つのメンバー作品を並べて、3つのテーマ切り口でそれぞれの特徴を分析考察していきました。同じクライアントから、同じリクエストを受けていても、デザイナーの発想でこれだけ異なるバラエティ豊かな作品が生まれてくるんだ。。。ということが、会場に来て下さった方々にもわかっていただけたのではと思っています。

上:午後7時にショーの幕が上がる。
中:メンバー5人が順次プレゼンテーション。
下:最前列に陣取った講師陣と対峙するメンバー。
すべてを含め所要1時間という短さゆえ、物足りなさ感は残るものの、でも当専攻のスクールの空気感が良い感じで伝わったんではと思う私。メンバーにとっても、そして私にとっても、教室を飛び出してのプレゼンテーションはとっても良い勉強になりました。3月。今度は「卒業制作作品」を引っ提げて、またこのアップルストア銀座に戻って来ますよ!We will be back !!

by マン・マル

2010年12月2日木曜日

予告!まるゼミ in 銀座アップルストア

またまたお知らせです。。。。。。

来る12月5日の日曜日。銀座のアップルストアにて、1時間限定まるゼミを実施します。題して「まるゼミ for 1 hour in 銀座アップルストア 」。これは2年生メンバーが夏に取り組んだゼミ課題「住空間デザインコンペティション」の公開プレゼンテーションです。出演は選抜ゼミメンバー並びに私マン・マル、そしてインテリアデザイン専攻でゼミ指導されているデザイナーや建築家の先生方。クライアント役としてご協力いただいていた漫画家すねやかずみ先生にも加わっていただき、メンバーの作品の概要を紹介するとともに、さまざまな切り口で作品を比較分析し、空間デザインって奥深いな~との思いを共有できる時間になること間違いなし。入場無料。日曜の夜に「明日から1週間また頑張ろう!」と元気になれる1時間です。ぜひ気軽にお立ち寄りください!

●期日:2010年12月5日(日)
19:00~20:00
入場無料
事前申込み不要
●会場:銀座アップルストア
〒104-0061 東京都中央区銀座3-5-12 
サヱグサビル本館

2010年11月27日土曜日

オープン・ワークショップ開催

 年にほんの数回のみですが、まるゼミは学内メンバー外でも参加できるオープン・ワークショップを開催します。「空間デザインに初挑戦!」という人たち向けの2時間余りのショートプログラムです。けれども、まるゼミメンバーも多数が参加してくれます。じっくり1か月以上の時間をかけて取組むゼミの正規課題とは違って、短時間で仕上げる課題はジェットコースター的スタディワークのトレーニングになるからです。この土曜日は、現役高校生、大学生、そして社会人の外部参加組を合わせ総勢15名のオープン・まるゼミとなりました。

テーマは「光の空間」
100畳のだだっ広い空間の50分の1サイズのモデル模型づくりです。家具も間仕切り壁も何も無いのっぺらぼうなスペースを、「光」だけを使って空間デザインをしてみようというスタディです。参加者の作品写真をご覧ください。光のラインを床や壁や天井に落とすことにより空間が分割されたり、また光に色彩を与えることで空間が暖かい表情を見せ始めます。
 そう。まるゼミのメンバーは様々な経歴を持つ人たちが集まっています。高校卒業後の進路としてくる人。また大学卒業後に就職ではなく、まるゼミを選択して来てくれる人もいます。建築やデザインアート専攻の者もいれば、法学部・文学部・理工学部と畑違いのジャンルからも有りです。現役大学生でダブルスクールで頑張る人もいました。両立はかなりキツソウでしたけど、でもこのような場合は講師とのカウンセリングで、ゼミ課題である作品制作スケジュール等をアレンジしたりすることも可能です。
 そしてもちろん、バリバリ社会で働いていたけれど「デザインの勉強をやり直したい」「本当はデザインの仕事がしたかったから」という理由での、学生生活カムバック組もいます。

 ゆえにまるゼミは10代から30代までの幅広い年齢層で構成されています。入学当初は少し感じる距離感ですが、でも、ゼミ課題や外部イベントで苦しみや喜びを共有しているうちに、どんどんと不思議な連帯感が生まれてくるみたいです。2年生進級時には、実に良いアンバイのチームワークが出来上がっていて、私マン・マルは、そんなメンバー達の変化にいつも目を細めてます。人って本当に、環境とそして自身の気持ちひとつで変わっていけるもんですね。

by マン・マル

2010年11月20日土曜日

卒業制作2010 中間プレゼン!

11月20日土曜日!卒業学年生によるデザインカレッジの卒業制作中間プレゼンテーションが催されました。カレッジにて指導されている全講師陣を前に、夏から取り組んでいる卒業制作作品の企画計画のお披露目兼進捗状況報告です。そして別称「中間考査」と言われるように、実質、企画案合否チェックの場でもあります。各講師は持ち点20点満点でそれぞれの作品を採点し、辛口な或いは愛あるコメントを添えて評価します。
午前10時よりまずはグラフィック専攻からプレゼンテーションは始まり、雑貨プロデュース専攻、そしてラストはインテリアデザイン専攻へとタスキが繋がります。

すべてデジタルデータでのプロジェクター~スクリーン投影によるプレゼンテーションが条件です。指定された発表の持ち時間内で、いかにわかりやすくしかも魅力的に聞き手に伝えるかは、デザイン作業同様にとても大切なことです。各メンバーはシナリオ構成をそれぞれ工夫。例えば、雑貨プロデュース専攻学生はプロダクト商品の試作品を披露したり、我がまるゼミメンバーはスタディ模型を使ってさながら奇術師のようなパフォーマンスを交えて会場を湧かせたりして、今年は例年よりも個性あふれる内容だったように感じました。

まるゼミメンバーの作品の一部を紹介すると。。。
 ●M案 逗子の海岸に「光のインスタレーションアート」ギャラリーが出現
 ●Y案 新システムの神出鬼没型アーティストインレジデンスプログラム
あ。2つともアート系施設の紹介になってしまいましたが、これ以外にもガテンなワンルーム実施工プロジェクトやまちづくり再開発提案等ユニークな作品ありです。最終プレゼンテーションにて紹介させていただければと思います。

そして夕刻4時半。
熱気も最高潮に達したところでの参加講師陣一人ずつからの総評コメントは完全にROCKな乗りに。1月末の最終プレゼンテーションへの期待とともに閉幕となりました。
プレゼンテーション会場は、その30分後、懇親会会場に変身。照明が落ち音楽が鳴り響く下級生プロデュースのclub空間となりました。ギャラリーとして駆けつけてくれた卒業生も加わり、本日の主役のプレゼンテーターを囲んで、学生と講師が垣根なくリラックスモードで語り合っておりました。

まるゼミメンバーも この中盤の山を とりあえずクリアです。
激励コメント、ピリ辛アドバイス。。。さまざまな意見を踏襲して、ゴール目指して仕切り直しですね。頑張りましょ。
by マン・マル

2010年11月11日木曜日

お知らせ 卒制・中間プレゼンテーション!

お知らせです!

次週土曜日:11月20日土曜日に、当デザインカレッジの卒業制作中間プレゼンテーションを実施します。ついこの前まで、東京デザイナーズウイーク出展にかかりきりで、青空Workerだったまるゼミメンバー達も、この2週間は再びゼミ&自宅でのインナーな作業に集中しています。
一般の方の入場見学も可能ですので、ご希望の方はこのブログにコメントいただくか、または当ページ右上の「Real MARU-SEMI !」をクリックしてカレッジのホームページから問合せください。

当日は、インテリア・グラフィック・雑貨プロデュースと3専攻の学生が一同に会しプレゼンテーションを展開します。これは卒業制作の企画基本計画段階における審査会でもあります。ここをパスせねば、卒業制作取組みにおいて次の段階へは進めません。ずらっと講師陣およびOBやゲストギャラリーが並ぶ前でのプレゼンテーションは極度の緊張必至です。しかし講師側も、午前10時から夕方17時までの長丁場を、一瞬の気を抜くこと無い集中力で応戦することとなります。私も体調を整えて挑まねば。。。

by マン・マル

2010年11月3日水曜日

ネットコミュニケーションの可能性

<<まるゼミ番外編エピソード 10>>


最近、とあるソーシャルネットワーキングで、とあるきっかけでまるゼミメンバーといわゆるお友達認証登録というものをしました。で、頻繁にメンバーからの「つぶやき」が入って来るようになりました。不要な情報もありますが(笑)、「ああ。頑張って課題をやってるんだなあ」とか「今あの展覧会に行ってるんだあ」とライブな行動が把握できて、けっこう興味深いです。このような一言の情報提供で、相手との人間関係の距離がグーンと短くなったように錯覚するから不思議です。ちょっと怖くもありますね。


ネット上におけるコミュニケーション網は、どんどん新しいシステムやプログラムも考えだされて、複雑に拡張し続けています。もちろん功罪両面あります。どのような道具も、悪意を持っての使用そして仕組内容を理解せずでの使用は、事故事件アクシデントにつながります。逆に、システム機構を理解した上で利用目的を明確にして道具を使う時、新しい世界が広がります。私が海外で活動が出来るのも、ネットコミュニケーションのこの環境があってこそです。


私が作品を創作する。ネット上に作品を公開する。

会ったことも無い外国の記者からアプローチが来て ネットサイトで私の作品を取り上げてくれる。

そのサイトを見た人々からまたアプローチが来て 私の作品を取り上げてくれる。


こんな感じで、面識は無いのに頻繁にメールをやり取りする相手がドンドン膨らんでいきます。それによって、活動の範囲や可能性も膨らむのです。私が学生の頃は、コンピューター社会やネットコミュニケーションの到来の予兆はあれど、やはり実感としてはSF映画の話しでした。10人分の手作業をPCで一人で出来たり、何日もかかる資料の海外発送を30秒のメールやサーバー利用で送れてしまう現在の環境は有り難い限りです。ゆえに、日進月歩の情報社会の変化についていかねばと肝に銘じています。




実はこの祝日の文化の日。ネットを通じてだけだった人物と初対面しました。私の事務所が関わっているアメリカの建築デザイン投稿サイト「Architizer」の担当記者から招待状が届いたんです。見ると、日本語版「Architizer」開設を記念してのレセプションが東京であるとのこと。同サイトがスポンサーを務める「コロンビア大学先端建設技術会議CーBIP」も合わせて、六本木ヒルズ49Fのアカデミーヒルズへ足を運んできました。会議後の立食パーティでは、壁面に我々の作品も紹介される中、サイトの顔写真のみを頼りに招待状差出人を捜索。そして無事に対面を果たせたのでありました。但し私の英語はワインでかなり怪しかったですが。
そう、思い出しました。この前の南仏現地での作品制作時にお手伝いいただいた方も、やはりSNSを通じての出会いでした。良識を持ってのポジティブなネットコミュニケーションは、けっこう素敵な展開をもたらせてくれると思います。


by マン・マル

2010年11月1日月曜日

日本造形文化の絶滅危惧種

前回予告の東京デザイナーズウイーク2010。初日訪問!
今年は開催6日間、公開時間も11時から22時までの長丁場。しかも季節外れの台風。初日前日の搬入設営時は 観測史上新記録の10月最低気温私が訪問した初日は 厚い雲の寒空ながら雨はふりませんでしたがさすがに台風通過となった2日目は開催自体が中止。台風一過で晴天となるかなと期待するも 翌日もすっきりしない空模様。でもスケジュール後半は晴れ間が覗きそうです。


今年の我がカレッジのブースデザインがまた、よりにもよって(?) かなり複雑な構造の立体ブース。その空間デザインは Student Exhibition出展35校中でもかなり目を引いていたんではないでしょうか。寒さを通り越した後に来る睡魔と闘いつつの設営も大変だったようですが、初日オープン後も、前日の雨で施工不可能だった箇所のブースおよび作品ディスプレイ作業に追われていたメンバー達。そして2日目に予測される暴風雨対策にも頭を痛めていました。


今年の全体テーマが「Red-List:絶滅危惧種」ということで各校が自由な発想で創作アプローチしていましたが、当カレッジは「日本の造形文化」という切り口でトライインテリアデザインと グラフィックデザインと 雑貨プロデュース3専攻がその垣根を越えて5チームを結成しプレゼンテーションを展開しています。

全体ブース班は「日本の伝統的な建具」をフューチャー実際に解体現場で譲ってもらった住宅建具も組込みゲート状のモチーフを何重にも連続させて構成。まさに絶滅寸前の日本の襖や障子で作られた「タイム・トンネル」。黒と朱の2トーンは江戸colorを意識したものです。
さらにテーマは「カルタ」「手紙」「自生植物」「伝統色」へと展開。 そのまま商品化も出来そうな なかなかの出来栄えです。こういった外部イベント時に感じるのですが、2次元のグラフィックデザインと3次元の空間デザインのコラボレーションは本当にいろいろな可能性があってユニークです。各作品の展示パネルには バーコードが添えられていて 携帯電話でYoutube上に公開されているチーム毎のプレゼンテーション動画もみることが出来ます。残る日数はわずかですが、時間が許せばぜひ明治神宮外苑へ足をお運びください。
チーム1=テーマ「ブース」(Command-D班) 作品説明
http://www.youtube.com/watch?v=eHXhI2_zaME&feature=related

チーム2=テーマ「伝統色」(neruco班) 作品説明

チーム3=テーマ「自生植物」(渡り鳥 班)作品説明

チーム4=テーマ「手紙」(楽がき) 班作品説明

チーム5=テーマ「カルタ」(未来予想研究員 遥 班)作品説明

by マン・マル

2010年10月23日土曜日

予告 東京デザイナーズウイーク

読書の秋。芸術の秋。デザインの秋。。。ということで、まるゼミの当カレッジではあれやこれや行事イベントが目白押しですが、来週は ”国内最大級のデザインイベント”と呼ばれる「東京デザイナーズウイーク2010」です。

この催し内での「Student Exhibition」エリアへの出展は今年で3年目
これは全国の大学や専門学校で、建築やインテリアやアートやデザインに取組む学生達による作品展です。主催側からの共通テーマの下で、出展校毎の専用ブースエリアで各自が自由な空間デザインを披露します。

これも前回レポートした「改修プロジェクト」同様に規定枠のゼミ活動ではありませんが、当カレッジでは毎年、在校生全員参加で取組んでいます。開催搬入まで1週間を切って、制作は今まさしくガンバリドコロ。今週のまるゼミでは、連日の作業での寝不足気味→お疲れモードのメンバーもチラホラ。。。。

ゼミ終了後に制作工房を覗いてみると 制作途中の資材群が出番を待っておりました。CGにて検討されたブースデザインのイメージパース(完成予想図)もパチリ!来週のまるゼミは、この会場現地での集合です。どのような ブースデザインになるのか 楽しみです。
<制作の様子は こちらからも → http://school.athuman.com/131330/ >

by マン。マル


TOKYO DESIGNERS WEEK 2010
くらしと環境のデザイン展
会場:明治神宮外苑 
期間:10/29(金)~11/03(水)
URL:http://www.tdwa.com/

2010年10月4日月曜日

改修プロジェクトレポート

10月。後期に正式突入です。
2年生の初回まるゼミでは、卒業制作作品の企画案プレゼンテーションを行いました。今年から正式に1年生サポーター制度(?)を始めることとなり、1年生メンバーもメモを片手に、特に自分がサポートに入る先輩のプレゼンテーションを、自分の事のように熱心に聞いている風景が印象的でした。

さて本日の本題は、夏休みに学外でメンバー達が実施した「ゲストハウスの改装プロジェクト」のレポートです。当カレッジは、教室を飛び出してのアクティビティがとても多く、外部でのデザインに関する各種イベントへの出展やコンペティションへの参加、そしてこのような設計施工実務等を、個人あるいはチームで積極的に挑んでいます。メンバー達は各ゼミ課題とゼミ外活動を並行せねばならず、なかなか大変なんですが、この両輪で頑張ることが確実に力になっていきます。

今回紹介するプロジェクトは、不動産会社を経営されるAさん所有の「ゲスト・アパートメントハウス」の改修リフォーム。
ゼミ外のアクティビティということで、私マン・マルは関与せずですが、メンバーのM君より 写真やレポートをいただきました。インテリア専攻1年生+2年生全員が参加し 以下の手順で進めたそうです。
まずはクライアントさんとの打合せ
⇒現地調査
⇒エリア別に3班にてデザイン案と施工計画をまとめる
⇒見積
⇒材料什器等の手配
⇒現場施工
暑い暑い今年の夏の数日間、現場でさらに熱くなって奮闘したようです。右はBefore-Afterの現地写真。下は3班それぞれのプレゼンテーションシートです。


当カレッジでは このような実際の住宅や店舗、オフィス、ディスプレイ展示或いは家具やプロダクト製品等の学生による提案や施工のご依頼を請け負います。
こんなことは??と心あたりがありましたら ぜひお声掛けください!!学生達が熱くご要望にお応えします!!
by マン・マル



2010年9月25日土曜日

アートでまち再生

<<まるゼミ番外編エピソード 9>>


前回ブログで「建築ツアー決行」と書きつつ
ギャルリ・タイセイのみで話が終わってしまいました。。。。
続いて向かったのは「黄金町バザール」です。


ギャルリーを出て 北西へ徒歩10分足らず。大岡川を目指します。
橋を越えて左に折れると もうディープ地帯へ突入です。
ここから黄金町までの川沿い=京浜急行高架沿いの街に
さまざまなアートな仕掛けが挿入されるのが「黄金町バザール」。
これは 3年前から始まったイベントで 
横浜市バックアップの下でNPO法人が手掛けています。
このエリアはいわゆる違法飲食店街がひしめいていた地区だそうで
市がそれらを一掃した後の まち再生プロジェクトなのです。
そんな背景もあって 1年目は けっこうな警察官の数に
ちょっと緊張したものですが だいぶと落ち着いてきた感じです。


今のご時世。
その土地で栄えていた産業構造も 目まぐるしく変わるし
住人の子供や孫も ずっとその地にとどまってくれる確証もない。
「まち」が存続するためには 自己浄化+自己啓発+自己変革を果たす
「地元力 (ジモトリョク)」 が必要なのかもしれません。


ちょうど先週 地元ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」
覇者が号泣しているニュースがテレビを賑わせていました。
地元関係者・地域住民・自治体が一丸となって
「”食” で まちおこし」 を目指す地方にとって 
成功への扉になっているB-1。
実際に 上位入賞を果たして一夜開けると 
圏内外から人が殺到し 街の風景が一変するそうな。


横浜は 都市部でもあり 地域でもあり。。。。
でも 黙っていても 内外から資本出資が集中する一等地で無い限り
都会にあっても 結局 まち再生は地元力が原動力であり
その結集のためには軸となるコンセプトが不可欠。
で 今回のこの「黄金町バザール」の軸は「アート」という訳です。
アートって 万人受けするの ちょっと難しいんですけどね。
グルメの 「あ~おいしい~幸せ~」とか
温泉の 「あ~気持ちいい~天国~」とかみたいに 
シンプルじゃないんで。


今年 私が散策した中では 竜宮プロジェクトは興味深かったです。
廃墟化していた古い旅館を建築家とアーティストが再生したもので
1階エントランスにCAFE、奥や2階の部屋がギャラリーになっていました。
旅館という 非日常空間として 長い年月を生きてきたこの建物は
それ自身がとってもエネルギーをもった空間でした。
浴室の怪しげな雰囲気の装飾とか
2階の各客室の入口廻りの戸建風デザインとか
共同洗面スペースの壁に施されている「遊泳する鯉の群れ」とか。
百聞は一見にしかず。 一度 実際に空間体験を。
  http://www.koganecho.net/koganecho_bazaar_2010/
 
アートやデザインに挑む時 
その舞台となる空間の特性ってとっても重要なんです。
私が5年前の横浜トリエンナーレの関連イベントとして
まるゼミ卒業生らとアートを制作して一般公開しましたが
その舞台は 古い民家1軒まるごとでした。
そう。この前の6月の南仏での活動も 中世の街並みと建物が前提でした。


力がある空間に出会うと 
なんだかムズムズしてしまう私です。
「黄金町バザール」は10月11日まで。
by マン・マル


Architecture Planet Project >>
建築家メインのプロジェクト。
その中の「レッドライト・ヨコハマ」がユニーク。
もちろん ♪ブルラーイト・ヨコハマが伏線?

2010年9月24日金曜日

ギャルリー・タイセイ

<<まるゼミ番外エピソード 8>>


祝日ラッシュの今週に 地元横浜の建築ツアーを決行してきました。


まずは ギャルリー・タイセイ。
「ギャラリー」じゃなくて フランス語読みの「ギャルリー」です。というのは ここは 20世紀の大建築家ル・コルビジェに特化した展示施設だからです。(コル(コルビジェの通称)の活動拠点はフランスでした。)運営は大成建設さん。以前は本社がある新宿センタービル内にありましたが昨年に横浜に引越しされ 私としてはとっても便利になりました。
 
コルはもうとにかく偉大過ぎて、彼を敬愛する建築家やデザイナーもあまりに多くて、彼を扱う書籍雑誌も無数にあって、つまり コル情報は巷にあふれかえっているのですが。。。。


ここギャルリー・タイセイさんは、展示の基本に忠実な感じで とってもシンプルにわかりやすく
コルの仕事をプレゼンテーションしてくれます。きちんと内容や価値を掌握しきった上で展示構成されているな~というのが伝わってきます。広くはない空間ながら けっこう密度あります。ゆえに デザインを勉強する人・コル初心者には とってもお薦めです。でも 時折 かなりの貴重なコレクションもあったりして、「おおっ」という時もあったりします。コル上級者でも きっと油断はできません。
▲ リーフレットもとってもわかりやすい!

現在の展示は10月2日まで。
けれど10月下旬からは 
また違うコル・ネタで展開されるようです。
横浜に来られる機会があれば 
寄り道でいかがでしょうか???
入館無料ですし。
http://www.taisei.co.jp/galerie//gallery.html  
         
<<オリジナルbookmarkをゲット!! 
by マン・マル



2010年9月17日金曜日

卒制(1) 中間・企画チェック

9月も後半に突入。
まるゼミは7月いっぱいで前期を終え、2か月の休みを挟み10月より後期がスタートします。


1年メンバーはいよいよ本格的に空間デザインに挑み、知識のインプット+オリジナルな世界の構築トレーニングに励むこととなります。そして2年メンバーは 卒業制作です。まるゼミ後期の初回時に いきなりの企画案提出ということで、特別ゼミを開講 基本テーマの仮承認と進捗状況チェックを実施しました。


この日は休憩を挟むものの 5時間の長丁場。けれど集中力が途切れることなく 良い時間になりました。まずは最初に メンバー全員が集まって各自の基本テーマを発表。マン・マルなりのアドバイスコメントを投げかけつつそれぞれの方向性を明確化していきます。その後 各自でブラッシュアップ。さらにスケッチを加えたり、急遽、ネットでリサーチしたり。そして最後に クラス担任先生を交えて企画提出2週間前の現時点での企画草案をプレゼンテーション。


この日の私の感想としては、「今年も 面白そうな作品が出来上りそうな予感」です。終了後の皆との一杯!が 美味でした。
入学から1年半の期間のまるゼミでは 基本的に「制約課題方式」です。様々な枠組みを与えられ その条件下での空間デザインをトレーニングします。社会で息長く仕事を続けていくためには
バランス良く すべての肉体の部位を鍛える必要あり!との考えからです。しかしながら この卒業制作は 最初で最後の100%自由作品。自分の得意部位を大いに活躍させちゃってください!というもの。自分の世界観一色での作品だって大歓迎!という場なのです。自由って楽しい。でも 全てを自身の責任で決めていかなきゃならない。期間も6カ月なんで 今迄の課題と違って じっくりゆっくり取り組める。でも実は 半年ものモチベーションキープ=自己コントロールが逆にけっこうキツイんです。


就活がまだあったり またはインターンシップや 内定先研修があったり。また 学外イベント作業も 秋からクリスマスにかけて あれこれ。ということで、何かとゼミに集中し辛かったりしますが、今のうちにエネルギー蓄えてまた秋に再開しましょう!!


by マン・マル

2010年9月11日土曜日

歴史との共存

<<まるゼミ番外エピソード 7>>


先日 ある方のお祝い食事会に行ってきました。横浜スタジアムに面する
昨年12月にオープンした13階建てのホテルです。


実はここ。3年前までは「ストロングビル」という歴史的建築物が建っていた場所です。戦前の1938年に外国商社Strong&Co.の日本支店として
横浜出身の建築家が設計した 鉄筋コンクリート建築でした。解体される直前まで コンビニやCAFEや衣料品店が普通にテナントとして入っていましたし、また風情あるたたずまいゆえ映画やテレビのロケ地としてよく利用されていました。


しかし。建築家協会等からの保存要望のラブコールもむなしく解体が決定。ただ 新築建物の一部には 旧建物のデザインが再現されています。低層部の外観と1階エントランスのみですが、少々の既存部材も再利用されているとのこと。確かに、まあ、そんな雰囲気は ちょこっと?ありましたけど。。。。。

               ★旧ストロングビル跡地(横浜市中区山下町)


古い建物の取り壊しを反対する人々。。。みたいなNewsが時折り報道されます。反対運動が功を奏で取り壊されずに補修して使用することになったり、一部のみを残してでもほとんど大々的に増改築されたり、基本的に新規建替えだけれど一部に記念碑的に取り込まれたり、あるいはまったく別の新築建物になってしまったり。。。その土地に建つ建物の運命はさまざまです。


私が暮らす横浜は、幕末に国際港デビューした街ですから、関内周辺に近代建築といわれる歴史的建築物が多いですし、外国人居留地だった山手エリアには幾つもの洋館が現存しています。15年前に横浜に移り住んだ頃、私はこの山手地区の洋館再活用の市民プロジェクトに参加していたことがありました。専門家だけでなく、一般市民の中にも本当に古い空間を愛しその保存に精力を傾けている方々がたくさんいらっしゃいます。けれども不幸にも歴史的空間達は姿を消し続けています。


<まるゼミ番外エピソード 5>でお話した今年6月のフランスでの私のアート制作は、実は、現地の認定歴史的建築物が舞台でした。ヨーロッパでは当たり前に古い建物や街並みがそのまま残され、しかもそれらは立入禁止ロープが張られることなく、きちんと今を生きる人々の日常生活の場となっています。欧州の人達の歴史と共存するモラルとセンスはピカイチ。日本人も頑張らねばと痛感します。

だってやっぱり。日本の伝統デザインって素晴らしいから!世界中の多くの人達が 心の底からそう思ってくれているんです。
日本って かなり → すごいんです。


by マン・マル

2010年8月30日月曜日

インスタレーションアートって

<<まるゼミ番外エピソード 5>>


遅ればせながらお盆に発注した作品リーフレット印刷が先週に仕上がって来ました。
6月。まるゼミのお休みをいただき行ってきた南仏モンペリエの「建築フェスティバル」で制作公開したインスタレーションアートのレポートです。
                       「UKIGUMO-floating clouds」 in France 2010








今、業界では建築デザインに携わる者がインスタレーションアートという現代アート取組む機会が世界的に多くなっています。


なぜなら。。。建物を建てるには。。。
時間もかかるし お金もかかる


法の下でクライアントの使用目的に応えられる状態で、何年~何十年もの使用に耐えうるデザインであることが必須です。となると 基本的にプロジェクトは大きくなりがち。腰も重くなりがちです。


そこで!
装置ディスプレイや、オブジェ制作や、空間デコレーションといったことを総合的に アートとして場所に仕掛けることで、場と向き合って空間をデザインすることの真意を問う!これが建築家によるインスタレーションアートです。私は空間デザイントレーニングだと考えています。建築空間設計より制約条件が少ない分、より真摯なピュアなデザイン性が求められるからです。


実は私のインスタレーション初トライは、まるゼミ卒業生+在校生と一緒の銀座ギャラリーでの取り組みでした。あれから7年。ん?? え??  もう7年かあ。。。。
時の流れって早くて怖いです。


by マン・マル
●関連ウエブサイトはこちら!
*日本語サイト
*英語サイト

2010年8月27日金曜日

前期★追提出終了



8月も終わりのこの時期。まるゼミ的には 前期課題の追提出の頃となります。
そう。。。。。惜しくも(?) 作品提出内容が合格に満たなかったメンバーの再トライの機会です。


告知した 提出受取時刻に私マン・マルが工房で待機していると、1年生&2年生が どやどやと団体でやってきました。夏休みといっても 特別ゼミや 外部での制作イベント等でメンバーは やっぱりデザイン&制作作業漬けなのであります。


当スクール デザインカレッジ:インテリア&グラフィック専攻は、専用の工房ルームを持っています。さまざまな工具類 そして資材が常備ストックされていて、学生メンバーは授業以外の好きな時に、ここで作業が可能です。そして何よりコミュニケーションの大切な場でもあります。

この日のまるゼミ対象者は、工房内にタムロする他メンバー達の野次(?)の標的になりつつ講師チェックを受けての再提出となりました。
                ●追提出ながら 力作が揃いました!    


ひとまず これにてゼミ前期の取り組みがすべて終了。そして いよいよこれから 2年生は卒業制作へとシフトです。今年はどのようなサプライズを持ってきてくれるのか。3週間後の卒制企画仮提出までじっと待つのみです。


by マン・マル

2010年8月20日金曜日

IKEA戦略

<<まるゼミ番外エピソード 4>>


久々に IKEA に行ってきました。私が通うのは横浜市内の「IKEA港北」。平日とはいえ夏休み真っ只中ということもあり相変わらず盛況でした。


DIY前提の、そして低価格が前提の商品ということで、IKEAのデザインは 組立方法や取付金具がシンプルな分、デザイン的には荒削りでワイルドなところもありますが、でもやはりコストパフォーマンスを考えると非常に魅力的。


IKEA発祥が北欧はスウェーデンってのはお馴染みですが、現在の本社はオランダ。でも今もIKEA製品のネーミングスウェーデン語がベースです。どうりで意味もわからないし、覚えにくいんですね。製品名をメモで書き控えるのに いつも ちょっと苦労します。。。。


今や日本国内には5店舗が展開されています。ワールドワイドでみると 
欧米中心に40カ国300店舗に迫る発展ぶり。私は昨年にAIR活動でウイーンに行った際に現地のIKEAに脚を運びました。

                                           IKEA in Vienna  
取り扱い商品はまったく日本と一緒フロア構成やディスプレイ方法も寸分変わらず。ただ案内サインと価格タグが独語とユーロ表記なことだけが「ここは日本じゃないんだ」 と感じさせてくれることでした。海外進出する折りにも、現地の小売りスタイルを取り入れることなく、徹底的に既存スタイル一本で押し通し発展し続けるIKEA。製品そのものへの魅力もさることながら、特筆すべきは次々に繰り広げられるレビドラマの美術セットのようなディスプレイ。お洒落にコーディネートされた仮想ルームの中に入り込み、子供やカップルが楽しそうにソファに座ったり、キッチンに立ったり。。。というIKEA店内の光景は、ヨーロッパでも日本とまったく同じでした。ショップ空間構成におけるこのアミューズメント性万国で通用する武器だったんですね。勝因ここにあり。


by マン・マル

2010年8月7日土曜日

虫の音を聞く会


<<まるゼミ番外エピソード 2>>



前週に続いて 私の横浜スペースで またまた「夏会その2」を催しました。マン・マルの親しい友人知人を招いての宴です。まるゼミの卒業生も何人か駆けつけてくれました。

このスペースの目の前には「掃部山」という横浜市所有の公園があります。掃部山。。。。皆さん どう発音するかわかりますか????正解は → 「かもんやま」 と読みます。ホント漢字って難しいですよね。地元の町名から来たのかと思いきや周辺にそのような住所は見当たらず。実はこの「掃部」は、「井伊掃部頭直弼(いい かもんのかみ なおすけ)」 に由来しているそうです。そう小学校の歴史の教科書にも登場していた幕末の大老の井伊直弼さん。ペリー来航時に、ほとんど独断で日米修好通商条約に調印した彼は、その手法には賛否あれど、とにかく横浜開港を推し進めた第一人者なのです。その功績を称えようと、銅像建立のため明治期に井伊家がこの山を取得して以来「掃部山」となったとか。



。。。。。ちょっと 「うんちく」してしまいましたが。。。。。

この公園では 毎年8月の第一土曜日に「虫の音を聞く会」という会が催されます。始めに聞いた時 私も「???」。で、実際に足を運んでみると、かなり日本情緒が満載のイベントです。公園全体はさまざまな万灯で飾られ、高台部の井伊直弼像の前の特設ステージでは琴や尺八の演奏が幾組もの出演者で展開します。そしてそれを囲むように幾つかの野点茶会のための小屋が立ちます。






どうも井伊直弼さんは、中央政治に関わる前の彦根藩主時代は、能楽や茶道に通じたかなりの文化系男子だったそうです。で、彦根城でも同タイトルの「虫の音を聞く会」が9月に開催され続けているとか。ちなみに 彦根城は桜の名所として有名ですが、ここも多くの桜が植えられ、横浜の花見の穴場スポットとなっています。すぐ裏には 横浜能楽堂もあるし。



京都で生まれ育った私は、けっこう彦根城に遊びに行くことも多かったので、4年前にこの場所に 自分の仕事場を構えてから、どんどん明かされる「彦根城つながり度」ちょっとびっくり!なのでありました。そのうちに ゆるキャラ・キング「ひこにゃん」に追随する掃部山マスコットが出てきたりして。。。。。



by マン・マル

2010年8月1日日曜日

300個餃子

<<まるゼミ番外エピソード 1>>


横浜在住の私は、みなとみらい地区から程近いエリアに、まるゼミ外の仕事のためのスペースを構えています。打合せや展示ギャラリーとして活用するこの場所は、宴会パーティースペースにも変身対応します。


8月1日。夏会を催しました。参加いただいたのは第一線でデザインやアートに携わられる方々。そしてまるゼミ現役メンバーの一部と、さらにこのスクールの他専攻学生と。。。の総勢20名


この日は みなとみらい地区で 神奈川新聞花火大会の日。高層ビルに邪魔されて、ほんのヒトカケラではあるのだけれど花火が我がスペースより眺められます。


でも。。。。。花(火)より団子。。。。。
もっぱら美味しいものを食べて+飲んで+語り合っての会となりました。


いえ 実は その前に
「美味しいものは 自分達で作ろう!」がテーマの今回の夏会。ゲストのお一人の お料理コーディネートにより、3種300個の餃子づくりに 参加者全員で挑戦!!




さすがは 皆さん クリエイター。
中に詰めるタネ餡が出来あがり皮包みの段になると、全員が作業台を囲んで無言に一心不乱に作業開始。それまで騒がしかった会場が沈黙に包まれました。その集中度お見事です。出来あがりも、まあ、なんと美しいこと。


まるゼミメンバーも模型作りでのカッターナイフさばき、或いはCG作成のマウスさばきで手先を鍛えているだけありますね。もちろん お味のほうも美味でありました。


他にも手作り本格派キッシュや朝採り野菜、地元産味噌や地ビールなどなど、参加者の皆さんの御好意で絢爛たる宴となりました。



また 企画します。  by マン・マル

2010年7月30日金曜日

2年課題「住空間コンペティション」発表&提出



前日に続き 30日はインテリア専攻2年生の課題発表提出でした。
まるゼミでは 2年生前期は2課題に取り組みます。第一課題は商業空間デザインとして飲食系店舗デザインを。そして第二課題は住空間デザインです。後期の卒業制作を控えての最後の共通課題ということで、例年、まるゼミでは住宅設計依頼をしてくださるクライアント役をゲストに迎えて 実務に近いシチュエーションで取り組んでいます。今年のゲストは まんが家の すねやかずみ先生!当スクールのまんが専攻の講師でもいらっしゃいます。


作業アトリエ併設のご自宅の設計に依頼くださるという設定。但し2年生在籍者全員対象のコンペティションを実施し、最優秀者にその権利が与えられるというシナリオです。
課題期間は約1カ月。 
 ・課題指示書と共にまずはクライアントのリクエスト要望がまとめられたシートが提示されます。
    ↓
 ・メンバーはこれらの基本情報をもとに土地敷地探しから開始。そう。今回は建物に相応しい敷地も一緒に提案。クライアントご指名エリアは裏原宿。まだ梅雨空の下 地図を片手にショッピング抜きのウラハラ散策を各自で実施。
    ↓
 ・クライアントにファーストプレゼンテーション実施。各自が選択した敷地と これから取り組む提案企画コンセプトを提示。
    ↓
 ・プランニングエスキース + スケッチパース&スタディ模型 
    ↓
 ・提出物制作: 
   住宅模型(敷地外周辺建物・敷地内外構含)S=1:50
   各種図面 /敷地利用配置図 S=1:100

         /各階平面図 S=1:50
         / 断面図 S=1:50
   コンセプトシート (立地周辺説明・インテリアイメージ含)
    ↓
 ・コンペティション・プレゼンテーション実施



当日は インテリアの他の講師先生 および 昨日にまるゼミ発表を終えた1年生もギャラリー参加。発表者の持ち時間は一人15分。模型+出力シート+プロジェクターと使えるツールを駆使して それぞれの提案作品を熱くクライアントに語りました。受け手側のすねや先生も とても熱心に真剣に提案に向き合ってくださり いつものまるゼミより数倍の緊張感。そして全員のプレゼンテーションが終了して 審査タイム。


そして。。。。審査結果発表!


とその前に 発表メンバー全員の提案についての良かった点+悪かった点についてのコメントを すねや先生からいただきました。ポイントは現実的に堅実な部分と 少々非現実アクロバット的な遊びの部分とのバランスでしょうか。生活の快適性と仕事の効率性は重視だが 空間から普通でない刺激も欲しい。。。とは さすがマンガ家でいらっしゃるクリエイターの方らしいコメントでした。



さて そして 最終発表。 The winner is 「 YA君!!」 でした。
。。。。。。。おめでとうっ。。。。。。。。。
私マン・マルはもちろん他講師陣のヨコヤリは一切無しのクライアントご自身で選んでくださった結果です。


勝因は?
実は発表者の中で 最も敷地も床面積も小さい提案でした。ゆえに クライントの要望条件がすべて入っているわけではありません。なのになぜ?? 条件をそぎ落としていく優先順位が正解だったことと かなえられなかった要望を上回る新たな提案が含まれていたからです。YA君案の決め手は 敷地が3方接道する特性を生かし 1階のほとんどをピロティにして 地上をドライブスルー状態の通り抜け通路を作ったことでした。これが車やバイクも趣味というクライアント心を虜にしてしまったのではないでしょうか。とにもかくにも オメデトー!!
              (▼photoは コンペティション最優秀作品)



ゼミ終了後は 校舎内の他の講師先生や学生 スクールスタッフの方々も出入りしての懇談会状態。発表メンバー達は徹夜続きで眠い目をこすりつつも 自作を熱心に説明し続けていました。


当課題については スクール外部での公開プレゼンテーションを現在画策中です。ということは 夏期休暇中に さらに提案内容に磨きをかけて多くの人に見てもらうに耐えうるレベルに仕上げねばなりません。やはり2年生も 気の抜けない熱い夏になりそうですね。
でもまずは 睡眠を取ってください。 お疲れ様でした!

by マン・マル