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2012年12月27日木曜日

ゆく年2012。。。

<<まるゼミ番外エピソード43>>

クリスマスが終わり、街は一気に正月飾りへと変身中ですね。おかげさまで私のクリスマスイベント「アートで過ごすクリスマス」も終了!インスタレーションアート「1+1(ワン・プラス・ワン)」の撤収も完了。展示室だった「表玄関前室和室」「洋館部1階洋室」ともに、一切のアートの跡形も無く、元の姿にもどりました。。。。

クリスマストが終わると、仕事納めのカウントダウンです。会場から持ち帰った「1+1(ワン・プラス・ワン)」のアートを部屋で解体&一部保存。(うーん、室内には怪しげなオブジェが年々どんどんと増えていってます)そして、そんな作業とともに行ったのが、バルコニー再生作業。当方は築20年以上を数える分譲マンションの一区画にありますが、実は今年は秋から10年ぶりの大規模修繕工事にあったのです。皆さんも街中でよく見かけられると思います。新築でもないのに、単管パイプ足場がビル外壁を取り囲み布が張られている光景を。夏の暑さがピークを越した9月中旬から約3カ月、私のスペースはこの布に包まれた状態でした。バルコニーの植物プランターやウッドデッキ+フェンス類を室内に避難させたため、室内インテリアはかなりワサワサ。洗濯物は部屋干しが続きました。

でも、嫌いじゃなかったです
外壁の外側に立った足場は、肉体改造ギブスみたいで好きでした。


次に張られたまっ白な布。キレイです。見慣れた窓からの風景が、空が光が、ちょっとぼやけて見えるんで「夢の中の光景」みたいです。それに。布で包まれている感は、布団の中にもぐり込んだような安心感にも似ています。これが真夏期だと風が通らずでかないませんが、季節は秋から冬だから、ぜんぜん平気。「きゃーキレイ!」と絶叫させてくれた極めつけは、台風大雨が去った後の朝打ちつけられた雨粒が布表面にとどまり、厚い氷のような風貌に。立ち上る太陽の光が拡散され、形容しがたい美しさ!思わずPhoto chance!!
上段 晴れた日の景色
下段 台風一過の早朝


夜の姿にこれまた感動。まさしく建築が織りなす光のアート!
夜の建物外観遠景(左) と近景(右)

けれども。。。。やはり。
窓開口部のすぐ外の足場床を職人さんが常にウロウロする事には慣れませんでした。特に後半の1カ月半ほどはカーテンブラインドは閉めっぱなしにせざるをえず、これはかなりのストレス。環境における光や景色って、大切なんだなあと当たり前なことを納得させられました。そしてやっとの工事終了で白い布が取り払われ足場が解体された時は最高の解放感!でありました。というわけで、室内に退避させていたウッドデッキをバルコニーに敷き直し、植物達も風そよぐ自然光の下に再セット。日本人の住生活には、縁側あるいはバルコニーが必須なんですねえ。
(今回はマニアな写真ばかりですみません)
足場解体中。景色に手が届く解放感!

そんな2012年がもうすぐ終わります。
いやいや今年も頑張りました。お疲れ様。ご苦労様。
でも来年は もっともっと素晴らしい一年にしましょう!よいお年を!

by マン・マル





2012年12月18日火曜日

山手のクリスマス2012

<<まるゼミ番外エピソード42>>

 こちらは横浜のもう一つのクリスマスイベントレポートです。私も今年は芸術祭でお世話になりました横浜中区の山手地区。江戸時代末期の日本開国以降、外国人居留地として洋館が立ち並んだエリアです。今でも数件の建物が横浜市によって所有保存され、一般に公開されています。つまりいわば、明治維新期よりの西洋文化の情報発信地なわけで、ゆえに、12月のこの山手への人出は「西洋スタイルのクリスマス」を体験するためにスゴイのです。近年のこの山手クリスマスのテーマコンセプトは「欧米の国別スタイルのクリスマス装飾の披露」です。7館それぞれが欧米のひとつの国を選び、その大使館等のバックアップも得ながら「その国ならではのクリスマスアート」を披露します。

 7館ある市の洋館群の中で、偶然に今年は、私の友人2名がそれぞれの洋館でクリスマスアート装飾を担当していらっしゃるということで、少しでも人の少ない平日の時間帯を見計らって覗いてきました。
松村みどりさん の ブラフ18番館
まず最初はこちら「ブラフ18番館」。イタリア山公園内に位置し、山手洋館群7軒の中では一番はしっこ。階段を下りればすぐにJR石川町です。こちらでフラワーコーディネーターの方とコラボレーションでテーブルコーディネートおよび空間ディスプレイを担当されたのが松村みどりさん。私はいつも「みどり先生!」とお呼びしています。というのも、みどり先生も、このまるゼミの所属するデザインカレッジの先生!であり、お互いカレッジ講師としては古株組なんです。みどり先生談話によると、当デザインカレッジのGD専攻現役生もスタッフ参加したそうです。。。。VMD(ビジュアル・マーチャン・ダイジング)を本業とされているゆえ、もう、こういった雑貨ディスプレイはお手の物、ですね。こちらのテーマ国は「オーストリア」。おー、懐かしい。私は3~4年前にウイーン郊外に計3ヶ月滞在し現地建築協会さんのサポートでアートイベントをさせていただきましたから、オーストリア帝国の空気感は肌がまだ覚えています。静かでおしつけがましくない気品とプライド、華美でない優美さと可愛らしさと素朴さと、みたいな空間がしっかりと伝わって来ました。

島津まどかさん の エリスマン邸
もう一つは、イタリア山公園から徒歩15分ほどの元町公園の中にたたずむ「エリスマン邸」。担当されたのは、フラワー&テーブルコーディネーターの島津まどかさん。横浜を拠点に活躍されているアーティストで、この山手エリアでは季節の洋館の装飾コーディネートをずいぶんとされています。昨年のクリスマスは、「山手111番館」の装飾をされていました。そう、私が今年3月に山手芸術祭で「光の波線-Wave of Daylight」を発表させていただいた洋館です。今年のエリスマン邸の国テーマは「クロアチア」。ん?聞きなれない方もいらっしゃるかも。東ヨーロッパにあり、20世紀末にユーゴスラビアから独立した国です。まどかさんご本人に案内していただき、装飾のコンセプトやご苦労の裏話をうかがいつつ堪能してきました。オーストリアの国旗も「赤と白」ですが、クロアチアも「赤と白」。(もちろん日本も「赤と白」(笑))。まどかさんはこの「赤」とアドリア海を表現する「青」をテーマカラーに選び、エリスマン邸1階の連続する部屋スペースを「赤のゾーン」と「青のゾーン」に分けて完璧にコーディネートされていました。青は爽やかにそして優美に、赤は可愛らしく楽しく。横浜各所でフラワーアレンジメントの教室を持ってらっしゃるとのことで、その生徒さんがやはりかなりお手伝いしてくださったとか。そういったパワーは本当に有り難いですね。


 実はまどかさんとは、みどり先生からのご紹介です。またあらためましてこのブログでしたためますが、来年のとあるアートイベントでコラボレーションしてくださる方を探していたところ、みどり先生が「デザインの感性がぴったりだから!」とつないでくださったんです。。。。今までも偶然にまどかさんの空間コーディネートは目にしたことはあったのですが、あらためて、「一緒に空間を創造していくチームメイト」として体感させていただき、安心感とそして刺激をもらえたのでありました。

 みどり先生、まどかさん、素敵なクリスマスをありがとうございました。

by マン・マル




2012年12月16日日曜日

お屋敷でアート体験!

<<まるゼミ番外エピソード41>>

この日は旧柳下邸のクリスマス2012「アートで過ごすクリスマス」のプログラムの一つである「こどもワークショップ」の初回日でした。サポートいただく現役および卒業組のまるゼミ女子3名とJR根岸駅にて待合わせ、開始2時間前に会場入り。陽光も暖かな快晴で、庭先からは富士山がキレイにのぞめました。

静かな大正時代のお屋敷で
こども達を迎える準備をすすめます

定刻の14時。参加予約者は一名の遅刻も無く全員集合!簡単な挨拶の後、まずは一つ目のプログラム「旧柳下邸についてのお話し」。横浜市認定歴史的建造物であるこの建物のつくりやエピソードを館長さんにお話しいただきながら、館内をぐるっと回ります。で、二つ目プログラム「アーティストと一緒にアート鑑賞<1+1(ワン・プラス・ワン)>」。私マン・マルが、この2室のインスタレーションアート制作のテーマやコンセプト等を説明。「だけど。アートってもっと自由に見ていいんですよ!」というお話しをさせていただきました。。。。とここまでで、予定時間を大幅オーバー(汗)。さあ、居間スペースに入っていよいよメインイベントの「光るミニクリスマスツリーづくり」に着手!

道具材料が整然と並べられたワークショップ前のテーブルが・・・
賑やかな創作の場に変身
こども達は、やっぱり若くて楽しく明るいお姉さんが大好きなんですねえ。最初は緊張モードでしたが、まるゼミ女子3人娘の優しいリードでツリー作りが進むとドンドンとリラックス。手作りツリーが完成する頃には、すっかり打ち解けて、まるゼミ女子が構えるカメラに向かってヘン顔してくれる男の子も。

かわいい!と特製バッグは大好評。
そして、完成ツリーはまるゼミ女子の一人であるアーティストのYukkaさんのオリジナルデザインバッグでお持ち帰りバッグ正面には白クマ君の「happy marry Christmas "1+1"」の吹き出し付き。そして、他3面のデザインは旧柳下邸の建物意匠が取り上げられています。
さて、この模様は建物のどこの部分のデザインなのでしょう??
まだワークショップは今週末もあるので、答えは次回にお教えしますね!

by マン・マル




2012年12月9日日曜日

光が加わって 「1+1」

<<まるゼミ番外エピソード40>>

クリスマスアート「1+1(ワン・プラス・ワン)」がOPENして1週間。。。
実はこの週末に作品をバージョンアップすべく、再びの現地作業をしてきました。何が大きく変わったかというと、光の演出が加わりました!

やはり旧柳下邸で手掛けさせていただいた昨年のクリスマスアート「Snow Yokohama Christmas」では作品にイルミネーションライトを埋め込んでの光の演出を施していました。その幻想的な世界観が素敵!と言って下さる方もいて嬉しかったのですが、ただ、それは、展示空間がある程度の暗さにならないと出会えない景色でした。旧柳下邸は丘の中腹に建つ建物ゆえ、その日当たりは最高!なんです。特に洋室は2方向に大きく開かれたガラス窓からサンサンと陽光が差し込みます。つまり光アートを楽しんでもらえるのは、閉館近くの夕方16時以降か、あるいは太陽が覗かない雨の日か分厚い雲が空に広がっている日か、ということになってしまうんです。せっかくにイルミネーションのアートを楽しみに来てもらったのに、昼間の日差しで「ぜんぜん、光が見えないわ~」なんてことも実は昨年はありました。ということで、今年は光演出は諦めて空間造形の面白さで勝負しよう!となったのですが、館長さんいわく、「今年は光イルミネーションが無いの?」とオープン直後から声が相次いだとか。期待していただいているなら、よし!トライ!
LED照明器具をしのばせるために、和室アートも空間構成を少しアレンジしました。

曲げわっぱの海!
畳の上で作業していると、
なんだか「伝統工芸の職人さん」に見えてくるから不思議

ということで「1+1(ワン・プラス・ワン)」は、昼の顔と夜の顔の2つの景色を持つ作品となりました。これもまた相対する要素の協演という作品コンセプトの一部となり得るな~、と個人的には思っています。お昼間の明るい日差しの中では、和室アートと洋室アートの造形の面白さを楽しんでいただけますが、でもやっぱりお薦めは、日が少し傾いた16時頃からかなあ。少しずつ少しずつアートの光が輝き始めます。

左: リーフレットコーナー。自由にお持ち帰りください。
右: 洋室アート。閉館直前の時間にはこんな空間に!


by マン・マル

2012年12月2日日曜日

OPEN! 「1+1(ワン・プラス・ワン)」

<<まるゼミ番外エピソード39>>

全国的にこの冬一番の冷え込みだった12月第一日曜日。私は、前回にお知らせした横浜根岸の旧柳下邸にてインスタレーションアート「1+1(ワン・プラス・ワン)」の設営に取組みました。

手掛けたのは「表玄関前室 和室」と「洋館部1階 洋室」
和室アートと洋室アートの一対で
 「1+1(ワン・プラス・ワン)」の作品となります

いや~寒かった!「でもそれは旧柳下邸でだから。。。」と思ってました。大正期の日本住宅ゆえに、その再現保存においては基本的に冷暖房設備を付加していないこのお屋敷。なので、万全の厚着対策を施して現地に乗り込んだものの、寒さはかなり上手でありました。朝は澄み渡る青空で陽光を有り難く受けていたものの、午後に入ると厚い雲が空一面に。玄関土間すぐの前室和室で作業していた私は、シンシンと土間の御影石から伝わる冷気を感じ続けながら「あと3時間!」「あと2時間!」と時間に追われて一心不乱に作業していたのでありました。

設営中!
なんとか、閉館時間ぎりぎりに設営を終了。館長さんからいただいた暖かい一杯のコーヒーが本当に有り難かったです。。。

静謐な日本家屋空間がアートギャラリーに

アート展示は24日のクリスマスイブまでの公開です。作品補正&撮影も兼ねてちょくちょく覗きに行きますが、次の山場は「こどもワークショップ」!おかげさまで、2回両日ともに予約満席!キャンセル待ちも出るほどに申し込んでいただいてるとのこと。これからこちらの準備に着手です!


by マン・マル