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2012年2月26日日曜日

OPEN!in 111番館

<<まるゼミ番外エピソード30>>

本日より一般公開が始まりました。前回に告知いたしました山手芸術祭でのインスタレーションアート作品。昨日は小雨がそぼ降る朝から搬入を実施し、その後、閉館時間の17時までみっちり会場の111番館にて設営作業に汗しました。
まずは、吹抜け中央シャンデリア下にセット

そしてシャンデリアを取り巻くように
「光の波線」を重ねて行きました
作品のタイトルは「光の波線-Wave of Daylight」。
テーマは吹抜け空間の上階から降りてくる自然光です。私達が作品制作したこのホール空間は、当建物間取りのほぼ中央にあり、諸室に囲まれるように配置されているのでその壁面に開口部はありません。けれども吹抜けによって2階とつながることで、2階壁面の窓からの光がホール空間全体を均一な明るさにしているのです。111番館のスタッフの方々は皆さん「季節や或いは朝夕の時間経過でホールの光の状態が変化するのが美しい」とおっしゃいます。私達はその光の変化をさらに強調するための仕掛けとしてこの作品を制作しました。縦横に宙に浮かぶ連続する透明素材は、光を輪郭ある造形物に表現したものでもあります。この素材が光を透過させたり反射させたりすることでそれ自身の見え方が七変化し、また空間への光の状況を変化させるのです。この古い洋館が80年以上に渡って繰り返してきた光の営みが、この1週間だけは少し異なるリズムを体験することとなります。

けれども昨日も今日も、空は厚い雲に覆われていて陽光は射し込まず。「シャンデリアやブラケットの光ででも幻想的で綺麗ですよ」とは五十嵐館長さんからいただいた嬉しいコメントです。けれどやっぱり自然光の中での姿も確認したいとは思っているのですが、今週の天気の予報は連日が曇り日和。ほんの一瞬ででも、陽光が差し込むことを祈りつつこの1週間を過ごすこととなりそうです。

会期 : 2012年2月26日(日)~3月4日(日)<会期内無休>
      09:30~17:00 (喫茶は10:00~17:00/水曜定休) 
会場 : 山手111番館
        横浜市中区山手111 tel:045-623-2957
       (JR根岸線:石川町 歩15分)
        (みなとみらい線:元町中華街 歩10分)
入館 : 無料


by マン・マル

2012年2月23日木曜日

予告!今年も「山手芸術祭」

<<まるゼミ番外エピソード29>>

今年もやります。横浜山手芸術祭参加!
MoNoアートプロジェクト実行委員会という名前で。
作る作品は、やっぱりインスタレーションアートです。

今回の制作公開会場は「山手111番館」。住所は横浜市中区山手町111。そうです、正真正銘に当建物はこの場所のために設計建築されたものです。数ある横浜山手地区の洋館の中には、保存を目的に他の土地に建っていたものを移築してきたものも多数あります。でも「111番館」は、80年以上前にこの敷地に誕生して、同じ場所で生き続けている建物なのです。今やこの土地は、横浜の観光スポットの一つ「港が見える丘公園」のバラ園から続く場所となり、ダイニングルームから望む景色はとても美しいです。
設計者は米国人建築家J・H・モーガン氏。そう、私が昨年の山手芸術祭の時に作品発表した会場「ベーリックホール」と同じです。そのデザイン傾向も同じで、当時の米国で流行していたスパニッシュスタイルです。横浜で活躍していた英国人両替商ラフィン氏の邸宅として設計されました。
ベーリックホールは現存する山手洋館群の中で最も大きな建物規模ですが、この111番館は小ぶりな2階建ての邸宅建築。けれど、ボリュームが小さな分、特にエントランスから続くリビングホールとダイニングの空間のデザイン密度は高いです。
今年の会場はここ! 横浜山手111番館
左photo : スパニッシュなファサード
右photo : 吹抜けなリビングホール
私達は、この吹抜けを持つリビングホールで空間アートを制作いたします。構想アイデアもまとまり、事前準備もほぼ整いつつあります。あとは~。体調を整えて、集中力を高めて、当日の真剣勝負に挑みます!!


by マン・マル

2012年2月19日日曜日

Human Style & AO授業ラスト

2月17日(金)18日(土)は恒例の「Human Style」でした。当学園スクールの一校舎を一般の方々にフル開放しての複数カレッジによる学内展示でした。1年間の学生が創り出したさまざまな作品を披露したり、また活動を報告したりの2日間です。私は19日(日)の撤去間際の現場会場にお邪魔しました。我らデザインカレッジのゾーンは、それぞれに世界観のある展示空間となっていました。

モデリングゼミの課題のモビールが浮遊する
インテリアデザイン専攻 展示ゾーン

祝!デザイナーズウイークグランプリ特設(?)展示ゾーン
グラフィックデザイン専攻ゾーンは
ワクワクさせてくれる力作揃い!

そしてこの日は、私マン・マルは先月に続くAO授業を担当いたしました。翌々月からデザインカレッジ専攻メンバーとなる彼らのラストの入学前ワークショップです。前回から着手している「ビルディング・メッセージ」の作品仕上げに入りました。この日は実質1時間程しかなくって「もっと時間が欲しい!」といったAO生達でしたが、なんとかゴール。4月の再会を確認し合って授業を締めくくったのでした。




by マン・マル

2012年2月10日金曜日

進級前プレゼンテーション

アワードの興奮冷めない。。。いえ疲れがまだ拭いきれないこの日は、1年生の年度末ラストの専攻講師会でのプレゼンテーションでした。まるゼミで取り組んだ「インテリアショップ空間提案」課題を、図面と30分の1の模型を軸に、完成予想パースやマーケティングシートやその他に様々に資料を工夫して発表に挑みました。

毎週に授業を受講している科目の先生であっても、このような普段と異なるシチュエーションで向き合うことは、学生にとってはこの上ない緊張の場のはず。何とかまとめた発表原稿をやっとの思いで読み終わっても、その後の質疑で思いもよらない項目を指摘されてシドロモドロになったり、ただただ反省の弁を述べたりと、密度の濃い時間となりました。


辛口コメントもチラホラあったものの、総評としては「半年前より格段に成長した!」の温かいエールでした。前回やはり同様に講師会でプレゼンテーションした小空間の課題と比較すると、それぞれの学生がその世界感で空間にストーリーを持たせて果敢に操作しようとしている姿勢を認めてもらえたようです。最後にやっと学生メンバー達の表情が明るくなったのが印象的でした。けれど、やはり根本的に作業速度が遅く、成果物が目標レベルに到達し切れていない点は次年度に改めねばならない大きな課題ですね~。

今週末は、学内作品展示会「ヒューマンスタイル」が校舎内で開催されます。全カレッジ全学年のこの1年間で手掛けた作品をブラッシュアップして陳列披露します。この一般公開に向けてまるゼミメンバー達も、もうひと頑張りです。春の到来はまだもう少し先ですね。

by マン・マル

2012年2月4日土曜日

HAA_2012開催!

この日、年度末を飾る大イベントの一つHAA(ヒューマンアカデミーアワード)が開催されました。
デザインカレッジの卒業年度学生達が一堂に会して行う卒業制作作品のプレゼンテーション会で、これまたカレッジの講師陣全員が会して審査を行い最優秀賞アワードを選びます。

各学生、持ち時間の8分で、いかに自分の作品を伝えるかに悪戦苦闘です。まるゼミメンバー達はスクリーン2画面を使用して、あらかじめ用意したデータと目の前に設置した空間模型のライブカメラ映像とで展開していきます。さらに完成予想空間をCGで作成したものをアニメーション化して披露するメンバーもおりました。とにかく、図面も含めてのあの手この手を使って、空間デザインを伝えなければなりません。

発表者の横で
下級生はライブカメラを操作して空間模型をアピール!

結果~!今年のアワード上位3位は、グラフィックデザイン専攻が独占!まるゼミとしてはちょっと残念ですが、でも確かにアイデアある楽しい企画のデザイン作品となっていました。この専攻学生の作品フィールドは、いわゆる王道の2次元広告のデザイン提案から、パッケージデザインや雑貨プロダクト、そしてウエブやアプリの世界等広範囲に渡っていて、この世界のパワーを感じさせられました。

さて、インテリアデザイン専攻学生限定で授与されるのが設計デザイン賞。今回はユニークなシェアハウスを提案したSさんの「Cook House」でした。3台のキッチンカウンターを持つ共用スペースのキッチンスタジアムを取り囲み見下ろすように、プライベートスペースが配置されています。若手シェフ達が互いに刺激し合いつつ、料理という創作行為に24時間向き合えるというポジティブな設定と、大きな建物の中に小さな集落群が並ぶ空間構成が評価されました!

設計デザイン賞受賞作品
協同生活者達の活気が伝わってくる空間構成です

これらの優秀作品は、また来月に銀座アップルストアにて公開プレゼンテーションされます。
今年は3月10日土曜日!!
また、あらためてご案内いたしますね。

by マン・マル